疾患と対処法

咽頭・喉頭の病気と治療法

アフタ性口内炎
症状 口の中に痛みがあり、食事をするとしみる。大きさは数ミリ径の円形潰瘍で、白苔がついている。
治療 硝酸銀水や軟膏の塗布をおこないます。うがいで口腔内を清潔にすることが大切です。
舌炎
症状 舌の表面が赤くなり、食事の際に痛みを感じます。
治療 粘膜用ステロイド軟膏を塗布します。
舌癌
症状 舌の外側の歯にあたるところに出来やすいです。虫歯、義歯などがあたって持続的な刺激が原因となることが多いとされています。潰瘍状のものや硬いしこりがあったり、治りにくい潰瘍状のものがあります。
治療 初期のものは放射線治療やレーザー切除などがおこなわれますが、大きくなってくると大がかりな手術が必要になってきます。
急性扁桃炎
症状 高熱が出て、のどが腫れ、ものが飲み込みにくくなります。のどを見ると、扁桃に白いツブツブがついていることがあります。
治療 安静にし、抗生剤、鎮痛剤の内服をおこないます。口腔内をうがいなどで清潔にします。だいたい1週間ぐらいで軽快、治癒します。
急性咽頭炎
症状 風邪の部分症としておこります。軽度の発熱、咽頭の違和感、乾燥感があります。
治療 抗生剤の内服、うがいなどをおこないます。
慢性扁桃炎
症状 急性扁桃炎を繰り返している病態です。自覚症状はほとんどありませんが、時に異物感を感じる人もあります。扁桃にはほとんど症状がなくても、腎臓、心臓、皮膚などに病気を起こすことがありますので注意が必要です。
治療 急性扁桃炎の治療とほぼ同じですが、年に何度も扁桃炎を繰り返したり、他の臓器に病気が引き起こされている場合には、外科的手術が必要になります。
扁桃周囲炎
症状 急性扁桃炎が強いときに起こりやすく、扁桃の周りに炎症を起こし、ひどくなれば膿がたまります。激しい痛みがあり、口が開けにくく食事も飲水も出来ないことが多く見られます。
治療 炎症だけであれば、急性扁桃炎の治療とほぼ同じですが、膿がたまると切開し膿を出さなければなりません。
急性喉頭炎
症状 風邪の部分症として起こります。声が急にかれたり、ひどいときには全くで出なくなるときもあります。
治療 安静にして、抗生剤や症状に応じて鎮咳剤などを服用します。うがいや吸入も同時におこないます。
急性喉頭蓋炎
症状 急性喉頭炎のなかで、特に喉頭蓋におこった炎症です。強いのどの痛みと食事が摂りにくくなり、声も出しにくく、息苦しい感じがあります。
治療 抗生物質、ステロイド剤などの点滴治療をおこないます。呼吸困難な状況になった場合、気管切開をおこない窒息を防ぎます。
慢性喉頭炎
症状 急性喉頭炎が持続する場合や、職業上よく声を使ったり喫煙本数が多い場合などに起こります。症状は異物感、乾燥感、軽い声がれ程度です。
治療 原因となる疾患があれば、その治療を優先します。その他、酵素剤の内服、吸入などをおこないます。
声帯ポリープ
症状 声がれが主な症状です。声の出し過ぎによる炎症性出血によります。
治療 のどの安静を保ち吸入治療をおこないますが、治らないものは手術が必要です。
声帯結節
症状 職業上よく声を使う人(教師、歌手など)に起こります。
治療 のどの安静を保ち、吸入治療をおこないますが、治らないものは手術により切除します。
喉頭癌
症状 男性に多く、喫煙が原因のひとつとして考えられています。初めは軽い声がれ程度ですが、大きくなると呼吸困難、嚥下困難があらわれます。
治療 初期のものは放射線治療や手術で摘出しますが、進行すると喉頭を全部摘出する場合があります。
反回神経麻痺
症状 声帯で支配している神経が麻痺し、声帯が動かないため声がかれたり、声に張りがなく息が切れやすくなります。食事や飲水時にむせることがあります。ウィルス感染、甲状腺腫瘍、肺癌などによって生じることもあります。
治療 原因となる病気の治療をおこないます。原因不明の際には、手術により声を出しやすくする方法もあります。
喉頭頭異常感症
症状 のどの違和感、引っかかる感じ、締め付けられる感じなどを訴えますが、実際には食事や飲水などは問題ありません。様々な検査をしても特に病気の原因が見つからないときには、この疾患が考えられます。癌ではないかと心配になったりすると症状は気になりますが、他のことに夢中になっていると忘れていることも多いようです。のどの違和感、引っかかる感じ、締め付けられる感じなどを訴えますが、実際には食事や飲水などは問題ありません。様々な検査をしても特に病気の原因が見つからないときには、この疾患が考えられます。癌ではないかと心配になったりすると症状は気になりますが、他のことに夢中になっていると忘れていることも多いようです。
治療 検査を受け悪性腫瘍でないことを確認し、不安を取り除くことが必要です。抗不安剤などの内服をすることがあります。
逆流性食道炎
症状 のどの違和感、引っかかる感じ、のどのどこかに何かがはり付いている感じ、声がかすれる、咳払いが出る、ゲップがでるなどを訴えますが、実際には食事や飲水などは問題ありません。脂肪分の多い食事や夕食から就寝までの時間の短い人にしばしば見られます。
治療 検査を受け悪性腫瘍でないことを確認します。胃酸を抑えて食道への逆流を少なくさせる酸分泌抑制薬が中心となります。薬をやめると再現しやすく、症状が重くなることもありますので、医師の指示に従ってきちんと薬を飲み続けることが大切です。

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